* 長編 キミだから好きなんだ【完】
□キミだから好きなんだ18
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side sayaka
運ばれてくる飲み会コースの料理を
みんな無言で食べてる。
あたしはひとり、みんなに背を向けていた。
子供っぽい事してるのは分かってる。
でも、6年経った今でも美優紀との事を
引きずってるあたしにはこの空間が
苦痛以外の何者でもなかった。
美『そういえばアカリンと彩ちゃん同じ学校で先生やってるんやろ?スゴいやん♪』
吉『う、うん。あたしの方が1年先輩やけどな』
美『女子高なら彩ちゃん生徒からモテるやろ』
吉『も〜ほんとスゴいのよ!さや姉の周りにはいっつも女子たちがいっぱい!』
美『やっぱりね〜そうやと思ったわ』
吉『うちの学校で一番可愛いって言われてる子もさや姉の事が…、、やっぱなんもない…』
振り返り、朱里を睨んだ。
それ…夢莉の事やろ…
どいつもこいつもふざけやがって…
料理も食べ終わった頃、
岸『それじゃ、あたしとアカリンとまーちゅんで二次会行ってくるわ♪』
「は?あたしは?」
ま『さや姉はみるきーと色々話した方がええから!この席の予約、あと30分くらいあるから二人で話し!』
「ちょ、ふざけんな!おい!」
『じゃーね〜彩〜みるきー♪』
3人はあたしと美優紀を置いて行って
しまった。
美『じゃーね〜♪』
美優紀の方を見るとニコニコ笑って
手を振っている。
なんでこんな暢気なんだ…
本当に信じられない。
昔からどんな時でも笑顔だった。
凄く腹が立ってるはずなのになぜか少し
懐かしいなと思う自分が居た。