* 短編

□掟破り
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今日は初めて東京の彩さん家にお邪魔

させてもらった。



今は彩さんオススメのBLのCDを聞きな

がらお互い無言で携帯を弄ってる。

なんてカオスな時間なんだ…



夢「それにしても彩さん家の本棚のマンガってほぼBLばっかですよね」


彩『そうやなー気づいたら100冊以上あったわ』


夢『すごい量ですねw』


BLを初めて読んだ時の衝撃はすごかっ

た。

性的な描写もあって少し戸惑ったけ

ど、恋愛って必ずしも男女じゃなきゃ

いけないなんてことないんだと考えが

変わった。

男性とか女性とか関係なく、そこに愛

があれば成立する。

もちろん色んな困難はあると思うけ

ど。


夢「そういえば、さやゆーりファンが最近すごく増えた気がしますよね」


彩『そうやな。あたしが王道に導いたからなw』


夢「なんかムカつくw」


最近は握手会で彩さんのファンが来て

くれることがすごく増えた。



彩『でもさ、、、あたしがほんとに
夢莉のこと恋愛対象として好きって言ったらどうする?』


夢「えっ?」


彩『・・・』



彩さんが返事を待ってる



もし彩さんが私を好きだったら…

恋愛禁止の48グループは、

メンバー同士が付き合うのも掟破り

もしバレるようなことがあったら

彩さんの将来に傷をつけるかもしれな

い…

そんなことあってはならない


夢「じょ、冗談やめて下さいよw」


彩『バレた?つまんねーw』


彩さんはキッチンの方へ行ってしまっ

た。


あの人はいつも思わせ振りだ。

もしかしたら私の事を好きなんじゃな

いかって思わせる。

根っからの人間タラシなんだ。



彩『コーヒーどうぞ』


夢「ありがとうございます」


何も言わなくても私の好みのブラック

コーヒーを持ってきてくれる。

彩さんの彼女感はすごい。

将来彼氏になる人に嫉妬してしまう…

だって私は彩さんのことを…




すると、さっきから流れてたBLのCDか

ら何やら卑猥な声が…


こ、これはさすがに気まずい…

苦笑いしていると



彩『あっ!もしかして照れてる?
あぁ〜可愛いなぁお子ちゃまの夢莉ちゃんには刺激強いかw CD消すわ』



子供扱いされたことにイラッとした。


私だってもう18歳だ。

恋人同士がどういうことをするのか

ぐらい知ってる。

まぁ経験はないけど…


でも、ケラケラ笑ってる彩さんに

意地悪したくなった。
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