* 短編

□掟破り
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夢「冗談ですよ。このあとの続きなんてしたことないんで安心してください」


虚しくなって彩さんの視線から

目をそらした。


彩『ほんまか?』


まだ疑ってくる彩さんにイラッとして

睨む。


夢「信じてないんですか?」


彩『確認しないと信じられへんな』


夢「は?確認ってどうやって んっ」


彩さんに突然キスされた。

初めてのキスにどうしていいのかわか

らなくて彩さんの肩を押す。


夢「んー!ちょっと…彩さん、何なんですか!?」


彩『確認してんねん。口開けて』


無理やり手で口を開けられ

今度は深いキスをされる。

彩さんの熱い舌が私の口内で暴れて

る。

今何が起こってるのかわからなくて

思考停止状態だ。

あまりの激しいキスの雨に息ができな

いでいると、それに気づいたのか

キスを止めてくれた。

唇を離すと銀色の糸が見えた。



夢「はぁはぁはぁ…」


彩『はぁ…確かに今のキスでそんな
状態ならこの先はまだしたことないやろなw』


夢「彩さんってほんとムカつく!!
私の事からかって楽しいですか?
もうどいてください!」




どうしてこんなことするのかムカつい

て泣けてきた。



彩『どかれへんな・・・あたしだって夢莉にムカついてるで』



夢「なんで?」


彩『あたしの気持ちに気づいてくれへんから。夢莉のこと本気で好きやのに。どうしたら気づいてくれるかいつも悩んでた』


えっ…



夢「でも…48グループは恋愛禁止ですよ。さっき自分でも言ってましたよね?もしバレたら…私なんかのために将来に傷をつけるつもりですか?」


私が真剣に話してるのに彩さんは

なぜか笑っていた。



彩『傷なんてつかへんよ』



真っ直ぐな瞳に見つめられる

私の涙を指で拭って

もう一度キスされた

とても優しいキスだった



彩『むしろ、あたしの人生に彩りを与えてくれる。夢莉が側にいてくれたらなんでも頑張れる。だから…』


彩『夢莉、あたしと付き合ってくれへん?』


彩さんはいつでもカッコいい。

どこまで私を虜にさせるのだろう。

諦めなきゃいけないと思ってたのに

そんな気持ちどこか行ってしまった。


あなたとなら掟破りしてもいい。



でも、素直に「はい」なんて言わないん

だから。


夢「じゃあ…何も考えられないぐらい
私を夢中にさせてください」


彩さんの服を引っ張って

私からキスをした
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