* 長編 love triangle

□love triangle3
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side yuuri




山本先輩と山本さんが教室を出て行った後の

ザワつきは凄かった。

みんなついさっきまでは山本さんの事を

怖いとか変な人とか言ってたのに山本先輩の

妹だと知った途端、

"可愛い!" とか "カッコいい!" とか

騒ぎ始めてる。

手の平を返すとは正にこういう事を

言うのか…




 「もしかして、梓が言ってたのはこの事?」


梓『そう。あの二人姉妹やねん。あやかさんに頼まれててさ。同じクラスに彩がいるから何か問題行動とってたら教えてくれって。だからさっきLINEしてん』


 「えーっと、、」


梓『あ、そっか!ごめん、名前知らんよな。姉で生徒会長の方があやかさんで、妹で同じクラスの方が彩さん。』


あやかさんと彩さんか…

双子だからなのか、名前もよく似てる。


梓と山本先輩はLINEできるんだ、、

いいなぁ…



梓『でも不思議やなぁ。既読ついてないねんけど何でわかったんやろ?教室に来るのもめちゃ早かったよな』




キーンコーンカーンコーン


次の授業が始まったけど山本さんは、

教室に戻ってこなかった。



山本先輩の妹か…

双子だから本来なら2年生にあがってるはず

なんだよね。

高校は中学までとは違って成績が悪かったり

出席日数が足りないと留年になる。

実際になってる人がいる事に少しの驚きと

真面目に頑張らなきゃなと気が引き締まる

思いがした。



それにしても双子って本当に同じ顔して

るんだ。

髪型が違うからか雰囲気は全く違ったけど。


山本先輩は髪がさらさらロングで凄く

可愛らしい。

山本さんはショートヘアで耳にはピアスを

してて中性的な感じだ。

顔は同じだけど、性格とか好みとかまでは

違うのかな…なんか不思議だ。




もしかしたら今日みたいにまたこの教室に

山本先輩が来てくれるかもしれない。

そう思えばこのクラスになれた事はラッキー

だと思った。


先輩は去年の夏の事なんてきっと

覚えてないよね…

でも、

覚えててくれたらいいななんて…

願っていた。
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