* 長編 love triangle

□love triangle11
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side sayaka




夢莉と別れてからひとり家までの道のりを

歩く。

まさかあの日、夢莉があたしに一目惚れ

してたなんて全く気づかなかった…

でも夢莉はあの日出会ったのはあたし

ではなく、なぜかあやかだと思い込んでる…

なぜそうなったのか…

あたしは去年の夏の事を思い返していた。





ーーーーーーーーー




あ『あ〜!彩、髪染めたん!?』


彩『うん。バイオレットやで〜カッコいいやろ〜♪』


あ『なんでひとりだけ染めたん!?』


あたしは今日、あやかに内緒で美容室で

髪を染めてきた。

あたしとあやかがよく間違われる理由は

同じ顔に同じ髪型だからだ。

間違われるのが嫌なあたしはちょくちょく

髪型を変えるのに、あやかはお揃いに

したいからと言っていつも真似して同じ

髪型にしてくるのだ。

それじゃあ全く意味がないわけで…


だから今日は内緒で染めてきた。

昨日まではあたしもあやかも黒髪だったけど

今日からあたしの髪色はバイオレットだ。


あ『もぉ〜髪染めるのは大学生になってからにしようって約束してたやんか!』


 「そんなんあやかが勝手に言うてただけやろ?約束なんてしてへんし!」


あやかはあたしの髪を触りながら文句を

言っている。


あ『せっかく明日の星を見る会でお揃いの髪型にしたかったのに〜髪色違ったら台無しやん!』


 「そんなん知らんやん…別に髪色くらいええやろ」


あ『、、えぇぇ…まぁええけどさぁ…』


なぜそんなにお揃いにしたいのか、

あたしには全く理解できない。



明日、学校のグラウンドで開かれる

星を見る会にあたしは美化委員だから

強制参加させられる。

流星群の見頃が深夜の0時〜4時と

いう事で、夜通し学校にいなければ

ならない。

はっきり言って流星群とかあまり興味ないし

面倒くさいとしか思えない。

あやかは面白そうだからと友達と参加する

らしい。
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