* 短編

□uncontrollable
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ーグアムライブ当日リハーサルー


 「うわぁー!海ー!」


夢『ヤバーい!』


リハーサルをしに会場に着くと、目の前に

広がるエメラルドグリーンの綺麗な海に

メンバー全員大はしゃぎだった。

今回のライブは海が見える野外会場で

行われる。

今日は天候にも恵まれ最高のライブ日和だ。



♪♪♪♪


ライブが始まった。

1曲目はポニーテールとシュシュ。

少人数だと思ってた参加者はなんと

400人もいて、1曲目から会場は

熱狂的な盛り上がりをみせた。

歌ってる最中、メンバー同士でよく

アイコンタクトをとる。

ゆーりと隣りになった時、視線を送ると

同じタイミングでゆーりもあたしを

見てくれた。

とても楽しそうに踊りながらニコニコ

笑ってるゆーりはすごくキラキラしてて

眩しい光を放ってる。

その姿に釘付けになりそうだった。

あたしはこの笑顔が大好きだから。


約1時間で15曲歌い、アンコールでは

365日の紙飛行機を歌った。

初のグアム公演は自分で言うのも何だけど

大成功だったと思う。

常夏のグアムはとても暑くて、楽しすぎて

テンションが上がったあたしは危うく

熱中症になりそうだった。



そのあと、場所を移動してアフター

パーティへ。

メンバー全員私服に着替えてから会場へ

向かう。


夢『彩さん、どう?似合ってる?』


 「あ〜ええやん!めちゃ似合ってる!」


グアムへ出発する前日に、ゆーりが

アフターパーティで着る服がないと

言っていたからあたしがゆーりに似合い

そうなワンピースを選んで貸してあげた。

うん、やっぱりあたしの目に狂いは

なかった。すごく似合ってる。


夢『よかった♪可愛いの貸してくれてありがとう』


 「どういたしまして〜」


夢『、、彩さんのワンピースもすごく可愛いね』


 「そう?」


夢『うん…可愛いしすごく似合ってる』 


顔を少し赤くして俯きながらあたしの

ワンピースのお腹辺りをキュッと両手で

掴んでくる。

可愛い事してくるなぁ…

破壊力抜群のデレにヤられてしまった

あたしは気づいたらゆーりを抱きしめて

いた。


ゆーりは抵抗しない。

あたしに抱きつかれてどう思ってるの

だろう。

何とも思ってないとしたら寂しいな…

こっちはこんなにドキドキしてるのに…

もう会場に移動しないといけない時間だと

分かってるけど離したくない…


 「ゆーり、、あたしね…」


夢『うん…』


 「ゆーりの事が」


奈『きゃ〜!さやゆーりしてる!!』


なぁちゃんの声にビクッとしたあたしと

ゆーりは咄嗟に離れた。


奈「あ〜なんで離れちゃうの!写真撮りたかったのに!」


夢『奈々ちゃんに邪魔された〜』


そう言ってゆーりは笑いながらあたしから

離れて行ってしまった。


あたしは今、危うく伝えてしまいそうに

なった。

自分の中にこの気持ちを抑えることが

そろそろ限界なのかもしれない。




アフターパーティが始まった。

あたしとゆーりは隣りの席だ。

料理を食べながらダンサー達の

パフォーマンスを見る。


夢『うわー!』


テンションが高いゆーりが可愛いくて、

ムービーを撮った。

これ、インスタにあげよう。


奈『さやゆーりのサービスショットください!!』


 「ええよ〜」


あたし達の少し前の席に居たなぁちゃんが

いつの間にかこっちに来ていて、

さやゆーりの写真を撮りたいと言うから

あたしはなぁちゃんに見せつけるかのように

ゆーりにもたれ掛かり、これでもかと

イチャイチャした。

ゆーりもノリノリであたしを後ろから

抱きしめてくれてる。

それをなぁちゃんはニヤニヤしながら

写真を撮ってる。


夢『フフっw ちょっと奈々ちゃん顔がヤバいw ニヤニヤしすぎ!』


奈『だって〜百合好きの私からしたら眼福すぎてニヤケが止まらない!さやゆーり尊い〜』
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