リクエスト小説

□短編2 アルトンの泉
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@新しい修行ですよ〜!



「たぁ!」

「フンッ!」

「おりゃ!」

「甘いな、カカロット!」

ベジータと悟空はいつものように2人で修行をしていた。

ただ違うことといえば、場所だ。

「はあっ!かめはめ波ーーー!!!」

「ギャリック砲ーーー!!!」

バッシャーーーン!!!

ウイスに連れられてきたのは、生物のいない水飲みでできた星。

ウイス曰く、

「地に足をつくことを許されない状況での修行です。あなた達は体力を消耗しすぎると飛ぶことも疎かになってしまいますからね」

とのこと。

悟空は

「なるほどな。ウイスさん頭いいな!」

と感心していたが、ベジータは、

「体力を消耗しても飛ぶことが困難になることはないだろう。なぜそんな修行を」

「は〜い、行きますよ〜!」

と、疑問を持ったままウイスに連れてこられたのだ。

だが。

(う〜ん、なかなか落ちませんねぇ)

2人で修行をさせれば水の中に落ちると期待していたウイス。

そこであることを実行した。

「行くぞ、ベジータ!」

「来い、カカロット!」

2人が右の拳を振り上げながら近づいたその時。

「そこまでです」

「うわっ!」

「なに?!」

バシャン、バシャンーーー

急に間に立ち、彼らを水へ叩きつけた。

ぶくぶくと泡がのぼり、しばらくもしないうちに2人はザパァ!と、同時に顔を出した。

「何すんだよ、ウイスさん!」

「・・・そういうことか」

悟空は怒っていて気がつかないようだが、ベジータはすぐに体の変化に気付いた。

「流石ベジータさん、勘が鋭いですね。悟空さーん!ご自分の体をよ〜く見てみてくださ〜い!」

「自分の体よく見ろったって・・・あああ〜!」

そう、ベジータと悟空の体は幼児サイズまで縮んでいたのだ。

悟空は目を丸くして、水から上がる。

「こ、これ、どうなってるんだ?!」

「この水に何かあるんだ。そうだろう!?」

ベジータも水から上がり、小さくなったトレーニングスーツを絞りながらウイスに言った。

「はぁい。その水はただの水ではありません。生物を若返らせる水です。この星はアルトンの泉と呼ばれているんですよ」

楽しそうに話すウイスの前で、ベジータは悟空の道着を絞ってやっている。

「で、なぜ俺たちをここで修行させた。最初からおかしいと思ってたんだ」

「おほほ。お二人には違う修行旅行へ行ってもらいます」

「「修行旅行?」」

2人が声を合わせた。

「ええ、これから3つの星に行ってあるミッションをクリアしてもらいます!クリアするまで帰れませ〜ん!」

楽しそうに話すウイスは、そのまま続けた。

「クリアしたかどうかは私がこの杖で見張ってます。そしてクリアすることができれば、次の星へ行くことができ、いずれ帰れます」

クリアできなかった場合、クリアできるまでその星に居続けることとなるのだ。

「俺とカカロットでクリアすればいいんだな?力が落ちたわけでもなさそうだ。案外簡単そうだな」

「いやでも、小さくなってっから難しいぞ。腕とか足の長さとか考えなきゃいけねぇじゃん」

「その通り!それが今回のハンデです!尻尾もあるので大猿になって星ごと壊さないように注意してくださいね」

お互い尻尾を見た後、顔を見合わせる。

「チッ、面倒な修行だな」

「でも旅行だってさ!修行しながら旅行なんて、楽しみだな〜!」

「フッ、まぁ、貴様となら退屈はしなさそうだ」

(2人きりになれるなら、遠慮せずに泣かせられるぜ。特に夜にな)

「あ、ちなみにセックスは禁止ですよ」

「なに!?」

「負荷がかかるのは受けの悟空さんですからね。子どもの体で無理をさせてはいけません」

「そーだそーだ!いっつも俺だけが腰痛くなってんだからな!」

「うるさい!」

このようにドタバタしながら始まった修行旅行。

この先どうなることやら。

また、修行旅行をするにあたってビルスに報告してきたところ。

「ふーん、いいんじゃない。どうせウイスが小さくなった君たちを見るのが目的なんだから」

と、あくびをしながら言い、笑顔のウイスに懲らしめられていたとか。

ビルスの発言は図星だったようだ。
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