リクエスト小説
□短編3 女聖水
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@待て、飲むな!!!
「「女になったあああ〜〜〜!?!?」」
カプセル・コーポレーションに響いたのはチチとブルマの声。
18号も目を丸くする。
「本当に女の体だな。変な男に騙されたのか?」
「どうしちゃったのよ、孫君!こんなに可愛くなって!変な男の前で変なことしないでよ!」
「悟空さ!前をちゃんと隠すだ!変な男はいつ見てるか分かんねぇべ!」
「変な男とは俺のことか・・・?」
「「そうよ・だべ!」」
女体化した悟空の隣には、腕を組んだピッコロがいた。
事の数時間前。
「よぉ、ピッコロ!何してんだ?」
「孫か。見れば分かるだろう。神殿の掃除だ」
「いろんな物があるんだな〜」
「フフン、そうだろう。誇らしい物ばかりだ」
「あ、これ超聖水だろ?飲んでもいいか?」
「超聖水ならただの水も同然だからな。大丈夫だ」
「やりぃ!ちょうど喉乾いてたんだよな〜」
「だが神殿に超聖水などあったか?カリン塔にしか置いてないはずだが・・・悟空!待て飲むな!!!」
「んぇっ?!」
ごくん・・・
「飲んでしまったか。それは恐らく女聖水だ」
「じょせいすい?」
「自分の体を見てみろ」
「わああ!服がぶかぶかだぞ!?」
「女体化したんだ。とにかく服を変えなければならん。カプセル・コーポレーションに行くぞ」
と、いうことで、超聖水と間違えて女聖水を飲んでしまったため、悟空の体は女体化してしまったのだ。
「女の服が分からんからここにきた。何か見せてくれ」
「それよりまず下着よ、下着!」
「ジャンプしたら大変なことになるべ!」
「私と同じくらいだろう。貸してやる」
「俺が着せてやれるから見せてくれれば」
「「だめよ・だ!」」
「・・・女というのは難しい生き物だな」
しばらくして、女3人に囲まれて18号のブラジャーをつけた悟空が更衣室から出てきた。
「なんか苦しいぞ」
「そのうち慣れる。それより、胸が重くなった気はしないのかい?」
「ん?何も感じねぇぞ?」
「胸筋だべ」
「なるほどね」
青いブラジャーがぶかぶかになった道着からチラッと見え、ピッコロは思わず目を逸らす。
「早く服を着替えろ。どんな服がいいんだ」
「おら道着がいい」
「そうか、ならこれでどうだ?」
ピッコロが指先を悟空に向けると、ピッ、と悟空は体に合った道着が着せられていた。
「これでいいや!」
「だめだよ!もっと可愛い服があるんだから!」
「えぇ・・・18号がそれ言うのか・・・?」
「ピッコロさ、これ着せてくれ!」
「これもこれも!孫君が女だったら絶対似合うって思ってたのよ!」
「意外とウェディングドレスもいいんじゃないか?」
「「いい!」」
女3人たちが盛り上がり、ピッコロはピッピッと次々に服を変えていき、悟空は着せ替え人形状態。
そこへ何やら騒がしいと思ったベジータが、スポーツドリンクを飲みながら部屋に来た。
「っ!?ブーーー!!!」
ウェディングドレスを身にまとった悟空(しかも女体化)を見て、思わず吹き出す。
「俺は認めんぞ、カカロット!相手は誰だ!この俺がいながらどういうつもりだ!」
「ち、違ぇよ!相手なんて誰もいねぇもん!」
「「「「・・・・・・」」」」
※この2人は付き合ってはいません。
「馬鹿なことを言ってないで、悟空さはどの服がいいだか?」
「俺の服なんてどうだ?」
「あんたは口を出さないの」
「おらは普通の道着がいいなー」
「よし、これでどうだ」
結局悟空がいつもきている道着に決まった。
「これがいいや」
「よし、行くぞ」
「へ?どこへ?」
「ブルマ!宇宙船を借りるぞ!」
「え、いいけど・・・」
「カカロット、来い!」
「うわわっ!」
手を掴まれ、スタスタと廊下を歩いていく。
「な、なぁ、どこに行くんだよ?」
「宇宙旅行だ。近いうちに行こうと思って計画を立てていたのだが、ちょうどいいだろう」
「ちょうどいい意味が分かんねぇんだけど」
「まさか女になるとは、なかなか体験できるものじゃないからな」
「むぅ、なんだよそれ」
張り切っているベジータとは裏腹に、悟空は少し不満そう。
と、いうのは、この2人は付き合っていない。
だが体の関係はあるのだ。
つまり、セックスフレンド。
「女の体でいいんか?」
「女の体だからいいんだ。言っただろう。なかなか体験できるものではないと」
「変態」
そうして2人は宇宙船の中へ。