hpmi 5 短編*シリーズ
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一郎連載15話 閑話
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*2side*
「二郎くーん!お弁当作ってきたの!」
「私も〜!」「私のも食べて〜!」
「お、おう、さんきゅ。」
昼休みに入ると、毎日ではないが同じクラスや他クラスからやってくる女子からお弁当を渡される。
「二郎く〜ん。今日も羨ましいな、このやろ!」
そして女子の手作り弁当をたかりにくるツレ達。まぁ、一人では食いきれねぇし、残すのも申し訳ねぇから分けるけど。
「一口目は俺だかんな。」
そう念押しをして弁当を広げていく。今日は持参分もあるため、一緒に。ゲームのあのステージが難しく詰んでる話や、数学の教師の課題の量が狂ってることや週末遊びにいく予定をたてたり他愛もない話が次々と話題を変えてテンポよく進む。
そんなお弁当を分け合いながらの会話の中で、1つの弁当箱に箸が伸ばされる。
「これはやんねぇ。」
「え!なんでなんで!?」
「ま、まさか本命からとか!!?」
的違いな囃し立てに、これは大事なねーちゃんが俺に作ってくれたから、全部俺ンだよ。とへらっと笑って返す。
あれ、お前兄ちゃんいたけど姉ちゃんいたっけ?とポカンとするダチをよそに、俺好みの味付けをされただし巻き玉子を口のなかに放り込んだ。
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