夢物語 長編

□蒼天の舞姫 13
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ルクルは本部に戻りユリウスの執務室の扉を開けた。

━━━コンッコンッ

「ルクルです。只今戻りました。」

「ルクル君っ!お疲れ様〜待ってたよっ!魔法騎士団入団試験はどうだった?噂の最果ての地で四つ葉に選ばれた子とかっ!!━━━」

まだまだ続きそうなユリウスの話を聞き流しながら、マルクスに報告する。

「お疲れ様です、マルクス。特に問題なく試験は終了しました。」

「お疲れ様です、ルクル。明日から各団に連絡を順番に回ってもらえますか?」

「わかりました。」

「ルクル君〜〜〜!」

情けない声を出すユリウスに向き直るとルクルは苦笑しながら言う。

「思ったより怪我人が多くて、試験はほとんど見れておりませんよ。━でも。」

ルクルは2人の少年の姿を思い浮かべ、微笑む。

「ユリウス様が気に入りそうな子はお二人居ましたよ。」

それを聞き、早速明日からぶらりしようと計画を立てるユリウスをマルクスが必死に引き留める声が、いつまでも本部に響いていたのだった━━━。


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