夢物語 番外編

□蒼天の舞姫 番外編
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「はいっ!今の格好も大変素晴らしいですが、この端正なお顔立ちをもっと引き立てれますっ!」

「そ、そうか?」

「もちろんですわっ!━━その引き立てるお役目、私、ルクルにお任せ下さいませんか?」



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時刻は夕方。
国王の元にルクルを残してきて、優に5時間を越えている。
流石に心配になってきたマルクスはユリウスに問う。

「ルクル大丈夫でしょうか?お茶だけでこんなにかかりますか?」

「うーん、そうだね…流石に遅いかな。」

━━━コンッコンッ

「遅くなりすみません。只今戻りました。」

「ルクルっ!」

突然の帰還にマルクスは驚きながら、ルクルに駆け寄る。

「ルクルっ、大丈夫ですか?国王に何かされたりなどしてませんか?」

「マルクス君直球過ぎるよ。でも、本当に大丈夫だった?」

「はい、とても有意義の時間を過ごせました。」

『………有意義?』

ルクルは不思議そうな顔をする2人に、いたずらっ子の様な笑みを見せる。

「次の謁見の時までお楽しみです。」

後日、ユリウスとマルクスは口をあんぐりと開け大変驚くこととなる。
あのヘンテコな格好をした国王がルクルの改善により端正な顔立ち、年相応の格好をして椅子に座っているのだ。
最初誰だか分からず混乱する2人を尻目に、ルクルは国王に賛美を送る。
しかも国王の恋愛相談まで乗っているではないか。

謁見の間を出た後、あの国王をどうやってあそこまで変えたのかと聞く2人にルクルはこう答える。

━━━━オトメの企業秘密です。っと。


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