蓬莱の幻から

□4、明治十七年の上海アリス
1ページ/1ページ

湖上にある紅い洋館から、毎晩のように上品なワルツが聴こえてくる。

『あの素敵な館ではきっと、色々な人が集まってパーティを開いてるに違いないわ。
だってあの紅い色、外見からして騒がしいでしょう?』



館は豪勢で古めかしいデザインだったが、紅い色彩は単調でどこか子供っぽさが感じられた。
次の章へ
前の章へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ