乃木坂
□偶然の出会い…?
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今日から高校生活が始まる。
中学はちょっと荒れた三年間を過ごしたから今度こそ沢山の友達を作って学校帰りに買い食いをするという落ち着いた三年間を過ごすんだ。
それにしても可愛い子多いなぁ‥なんて思いながら歩いていると前に人がいるのに気づかなくてぶつかってしまった。
昔の私だったらすぐに喧嘩腰になるけど、今の私は喧嘩から足を洗ったんだ。
「ご、ごめんなさい」
「いえ、大丈夫です‥よ?」
「げっ梅澤じゃん」
「お前‥山下美月じゃん。ちょっとこっち来いよ」
なんて凄い喧嘩腰に来られたものだから、平和に生きたい私はこの場から逃げる。
山下待ちやがれ!なんて大声で言うもんだから私の名前この場にいた人たちに知られたじゃん。
少し呑気にそう思ってると大事なことに気づく、自分のクラス確認するの忘れてしまった。
「はぁ…初日からついてないなぁ。」
思わず本音をぽつりと呟く。
大体なんでこんな普通の高校に梅澤美波がいるのかが謎だしアイツがいるってことは…相棒のあれもいるってことじゃん。もう高校生活終わった。
平和な高校生活過ごせないじゃん、また喧嘩の日々がスタートするのかと考えたら憂鬱。
「ねぇなんで新入生がこんなところにいるの?」
「あっ…ちょっと迷ってしまって」
「ふーん。一年生の教室こっちだよ」
そう言って案内してくれている人の腕に"生徒会"と書かれた腕章をしていて驚いた。
何事もないまま、一年生の教室まで案内してもらってすぐにお礼を言う。
「あっあの!ありがとうございました」
「いえいえ〜。もう迷わないでよね」
「気をつけま……」
最後まで言いたかったけど、いつの間にか少し離れた場所まで行っていたから諦めて必死に端から端までクラス表を見てようやく自分のクラスを見つけたからほっとする。
無事ホームルームの少し前に自分の席についてギリギリセーフ。
まだ、隣の席に人がいなくて少し心細いけど携帯をいじって待っているとチャイムがなる数十秒前に教室のドアが開いて多分私の席のお隣さんだと思われる人物が来た。
「あっ隣の席の山下美月です。よろしくね…?」
「ふふっ知ってるよ。美月よろしくね」
「え?もしかして_________史緒里…?」
「正解!」
何を隠そう…中学の時喧嘩の相棒は史緒里だった。弱々しく見えるけどすばっしっこいのと意外とパンチの力が強い。あと怒ると怖い。
____そんな史緒里とまた喧嘩する日々を過ごすなんて今は思いもしなかった。