*
□低価格の愛
1ページ/1ページ
制服のポケットから出てきたのは、何となく(いやホントは新発売の名に魅かれて)買ったガム。
朝方学校に向かう途中に買ったのを今思い出した。
部活中で丁度小腹も減ったし、(特に真田には)バレないように一枚口に含んだ。
クチャクチャと味を噛み締める。
「(あまくて…結構おいしいかも。)」
久々の当たりを嬉しくも思いながら、味の薄くなってきたガムを、ぷくーっと膨らます。そうして割った。
…そんな事を繰り返していると、ブン太先輩が俺の事をジーッと見つめてきた(……勿論、お目当てはガムだろうけど。)
「ふふっ……食べます?」
「お〜!!サンキューw」
待ってました☆と言わんばかりの満面の笑み。
…やっぱりね。
「…あぁ、これ新しいヤツ?食べたかったんだよな〜…さっすが、赤也ぁw愛してるぜィ♪」
「……やっすい愛っすねー」
「ははっ、んなことねーよ☆」
…でもそんなんで、あなたからの愛が貰えるのなら。
「……また買って来ますね」
低価格の愛
(105円のガムに感謝)
餌付け作戦、成功!←
.