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□ハロウィン
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「ナーナッ、…トリックオアトリート?」


ジャキリと愛用の水鉄砲を構えて、意気揚々と話しかけられた。


「…は?」

「ナンだヨ…知らねーのかヨ、今日はハロウィーンなンだゼェ?」


誇らしげに話す仙道に少々苛立ちを覚えたが、いつもの調子といえばそうなので軽くスルーする。


「ふん…そんなのは知っている。だが、何故オレにたかる?生憎、貴様にやるような菓子は持ち合わせてないぞ。」


そうだ。
月の終わりにわざわざ金をかけてまで用意できる程…財布に余裕はない。(チーン)


「キシシッ。そーかヨ……じゃあ、イタズラってコトでいーンだナ?」

「…それでは普段と変わらないだろう」

「ンァ?ナンだ、ナナはいつもより激しーいイタズラがお望みなのかァ?」

「はぁ?何を言っているんだ、そんな訳…」


「エンリョすんなってェの」



ニヤリと気味の悪い笑みを浮かべると、ガシッとオレの腕を掴んだ。


「ッおい、ふざけ…ん!」


抵抗の声を上げようとすると、突然 普段からは想像も出来ないような真面目な仙道の顔が目の前に近付いてきて…

…オレは咄嗟に目を閉じてしまった。



…ペシッと額に痛みを感じて目を開けると、ニヤニヤと笑みを浮かべる仙道と目が合う。


「……デコ、ピン…?」


「…ギャハハッ!バァーッカ、キスされるとでも思ったのかァー?」


「こ、このっ……仙道ッ、……!!」



カアッと、頭に…それから顔にまでも血が上ったのがわかった。

絶対一発殴ってやる…、と拳を用意すると、頭上からザバッと飴が降ってきた。

……いや、誤字ではなく真面目に。



「…なんだこれは……?」

「見てのとーり、アメちゃんだろォ?」


…舐めているのか。(飴だけに。←)

それくらい見ればわかる。



「…これをどうするんだ?」


そう尋ねると、うーんと考えるように仙道は言った。


「そーだなァ……月末で菓子も買えない貧しーいナナちゃんに、やるヨ?」



……意味がわからん。


オレ様ってばやっさしー。なんて自分でほざいてるし。


「……(まぁ、貰える物は貰っておくか…)」←貧乏性


「だからナ…、」

「?」



「オレ様以外のヤツに、イタズラされるンじゃねーぞ?」


「???」


訳がわからずボーッとしていると、水鉄砲をぶちかまされた。


「ギャハハ、じゃーなァーナナちゃん!」


そうしていつもの性の悪い笑みを浮かべて逃げていく仙道。…ちゅっ、と投げキッス付きで。


「うげっ」


まぁ、あの猿は放っておいて。

とりあえずびしょ濡れになった制服を着替えようと、バカサイユを出る事にした。





(とりっくおあとりーとだ、瞬!)
(あぁ、草薙か。菓子なら適当に持ってけ…)
(え…用意してあんのか?!)





















悪戯されないための秘策。

清春に先越されてしまった一くん(清瞬←一!)



































































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