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□告白
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ずっと片想いしてた女の子と教室に2人きり。

外は綺麗な夕焼けで告白するには絶好のシチュエーション。

でも、彼女は俺の視線の意味を理解してないから。

毎日、飽きることなく見つめて授業中に目が合っても彼女はいつもの笑顔を俺に向けるだけ。

その笑顔も可愛いくて好きだけどみんなに向ける笑顔と同じってことがいつからか悲しくなった。

俺だけの特別が欲しいけどそれはどうしたら手に入れられるんだろう?

今、告白したらなにかが彼女の中で変わって俺だけの特別をくれるかも知れないけどそれが俺を避ける結果になるくらいなら今までみたいに友達でいる方が幸せかも知れない。

そんなことを堂々巡りしてると彼女が俺に声をかける。

「部活行かなくていいの?」

「あ、今行くよ」

結局、一歩踏み出す勇気が出ない俺は鞄を掴むと教室を出ようとした。

「水谷!ちょっと、待って」

なにかな?と思い振り返ると夕焼けに負けないくらい顔を赤くした彼女が俯きながら俺の言えなかった言葉を口にした。

俺はびっくりしながらも彼女と同じ言葉を口にする。

「俺も好き!」

ありきたりな告白。
ありきたりなシチュエーション。

だけど俺にとっては一生に一度の奇跡。

『好き』の2文字が今、世界で一番好きな言葉になった。

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