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□初めての秘密
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彼女は男子バスケ部のマネジをしてるからいつも俺より全然デカい男たちと仲良く話してる。
話の内容が全て部活絡みだとしても俺は面白くなかった。
なんで、俺よりデカい1年やバスケ部の先輩じゃなくて俺と付き合っているのか俺はときどき不安になる。
いつか、いつも一緒にいれるバスケ部のヤツに彼女を盗られるんじゃないかって俺らしからぬ考えに行き着いてしまう。
なんで、バスケ部のマネジをしてるんだろう?
なんで、女子じゃなくて男子バスケ部?
誰か好きなヤツがいて入ったのか?
不安が不安を呼び、俺の頭の中は下らない妄想でいっぱいになった。
それを口にしなかったのは僅かに残っている俺のプライド。
彼女の彼氏は俺っていう最後の砦。
だから、彼女と些細なケンカをしたとき俺は不安になって、苦しくって、もう、我慢出来なくって、今まで抱いてきた醜い感情を全て彼女にぶつけていた。
そして、最後に零れた言葉。
「なんで、バスケ部のマネジなんかしてんだよ!?」
自分でも情けないくらい不安で参ってたんだ。
こんなにも些細な口喧嘩でここまで言ってしまうなんて。
でも、それは彼女も同じだった。
彼女もずっと俺と同じように不安だったんだ。
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