キリリク

□銀杏様400キリリク
1ページ/9ページ

かったるい午後のHRも終わり、チャイムが鳴ると途端にざわめき出す室内。

「ふー。今日も1日やっと終わった…。」

俺もその例に漏れず、長時間の着席でこってしまった筋肉を解すように、大きく伸びをした。

『結城(ゆうき)、お前良く寝てたな。』

伸びついでに欠伸を噛み殺していると、突然後ろの席の奴が話し掛けてくる。

「まぁ、ちょっとな。」
俺はそいつに適当に答える。
確かに最近寝不足なのだ。


『今日どこ行く?』
『ゲーセン?』
周囲からは、似たような会話があちこちで聞こえてくる。

そんな中、俺は黙々と帰りの支度を始めた。
今日は大事な先約があるのだ。

途中で寄り道の誘いも受けたが、全てを断り、支度を急ぐ。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ