仮面の守護者
□第5章
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けたたましいサイレンを鳴らしながら、道路を猛スピードで駆け抜けるガーディアン専用車。
運転席には夕香、助手席には廣がおり、俺は後部座席に座っていた
「和彦、今日は初任務です。余り前に出すぎないようにしてくだささいね。」
バックミラー越しに、柔らかく微笑む廣が見える。
これから戦場へ向かうとはとても思えない。
「…分かった。」
窓の外を流れていく景色を眺めながら答える。
とは言ったものの……。
どーすんの?!
ちゃんと上手く出来んのか俺?!
……内心不安で一杯だった。
「あーらら、ガッチガチになっちゃって…。大丈夫。私たちがフォローするから。」
緊張のあまり顔が物凄く強張っていたのだろう。
夕香が笑いながらバックミラーを覗く。