太閤立志の人々

□太閤立志伝5〜九鬼嘉隆編〜
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 まだ若い俺は船の扱いは知っていても剣の扱いはふなれだった。
 そこで、手合わせを知人に頼んだのだが……いったいどうすればいいのかわからず、

 刀を構えたまま画面のわきにおしやった。

 おしやったまま…なにすればいいのかわからず……
す、すまぬ男泣きだ。

 相手はかなり引きつった顔で『何をしている早くおれを倒してくれ! と怯えの混じったひとみで訴えてきたけれどわけがわからず……

「まーさか、そのまま押し倒しタンですか〜?」

 いや。ちょっと□ボタンおしたら簡単に倒せた。

 おれはその剣をストーカー殺法となずけた。

 あれはおれの中での唯一の汚点だ!



 ユキヒサのような日本人…だねえ。

 ずっ…、と結構なお手前の茶で僕はのどをうるおした。

 ヨシタカさん、僕も同じ経験がありますよ。

「え!」

 いやね、ここからず〜っと遠い『南アフリカ』でのことでね、同族と戦わなくてはならなくて……何度戦っても勝てない男があったんですよ……リセット&ニューロードのくり返し……ま、そのお話は『大航海時代4』のコンテンツへ飛んでくれでば……ワカリマ〜ス。

 で、今はそんなことはなくなたんでしょう?
 でも、なにか悩みがあるのですか?



 このらふぃとかいう南蛮人は鋭い。

 俺は紅茶で咽をうるおしながら、

「ああ」

 俺はゆっくりとうなずいた。


■友と金■

 ヨシタカさんは別にシロウトってわけじゃなさそうだ。
 確かに見た目は……ごついけど、よくよく見れば若き海賊さん。
 僕の知っている海賊王さんにくらべれば下っ端さんだけどね。
 ヨシタカさんはつと、遠目をしてかたりだした。



 俺は大分仕事にも慣れはじめ依頼もこなせるようになった。

 まあ、失敗もあった。

 例えば、敵討ちに参戦したも、相手が悪く一撃でやられ、殺されかけたところに依頼主の女性の命とひきかえにたすけられ、そのごなぜかその仇の人となかよくなったり…そして、そのとき金が300文しかなくて宿にも止まれず仕事せねば死ぬ! と思って…酒場の仕事を頼んだが、HPが『1』しかなく敢え無くロードした。

 らふぃどのは目頭をあつく押さえた。
 経験があると涙ながらにうなずいてくれた。

 それから半月して織田の大殿によばれ清洲と岐阜へいく機会が増えて、前田利家どのと親しくなった。
 せっかくだから手合わせ願いた…といいかけた時おもいだした。

 日本一の槍遣いだったのだ。

 敢え無く……一撃で倒された。


 俺には焦がれている女子がいる。

 松江にすんでいる『しの』さんにほれている。

 往復一週間以上かけて貢ぎ物をしたのだが一向にふりかえってくれず、やっぱり路銀が底ついたので商いの仕事をしてみることにしたのだが…。
 偶然前田殿が借金していることが判明した。
 親しい仲なので気軽に借金取りを引き受け早速清洲へ行こうとしたら戦中でしばらくまった。

「きっと逃げたんだと思うよ、戦に」
 
 らふぃどのの突っ込みにうなずく。

 そして戦がひと段落したので、借金取りにいくと『やあ!」ときがるに声をかけてくれたが、まだ金が用意できていないという。

 親友だ、しばらく待とう。

 そして翌日、きっちり590貫かえしてもらったが…ちょと意地悪してみたくなった。

「手合わせ願いたい」

 この間、『金まき』を覚えたからだ。

 まさか、かの前田どのが金に目の色帰るとは思わないが、だが……。
 この借金とりのしごとでまさか……とおもったけど。

 手合わせ開始直後金をふるまってみた。

 ひっかかる……わけ!!!!!

「かねええええええ!」

 引っ掛かってるし!!!!

 金に群がる彼をみて空しくなったのはいうまでもござらんが、やり一撃で再びやられたことは付け加えておこう。
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