短編(連載・シリーズ)

□ぐっない
1ページ/1ページ



とりあえずこの部屋の壁やらをどうにかしてもらおうとボスのところへ。今度はベルも一緒に。けどボスはどうにもしてくれそうになかった。あれの修理費を自腹でしろってか…!?理不尽だ!ボスに抗議していたらそれを黙って見ていたベルが一言、俺が払ってやるよ。びっくりしてベルを見たら白い歯を見せ笑っていた。王子だからお金はいっぱいあるらしい。いや、でもさすがに子供に払ってもらうのは(原因はこいつだとしても)気が引ける。ボスも同じことを思ったのかどうかため息を吐いて仕方ないと経費から落としてくれるって…!やった!
さっそく業者に手配してもらって今夜までには元通りにしてもらうことに。
部屋が直るまですることないなーと思ってたら暇なら任務行ってこいって任務入れられた。まじか。しかもベルも一緒に。



「足手まといになんなよ」


「えぇー…」




それこっちの台詞なんですけど。まぁこの子なら大丈夫そう、かな。話聞くと自分のいた城にいた人達みんな殺してきたらしい。最近の子供は恐ろしい。
んで予想通り任務はちょう高速で終わったがしかし、この王子が街を見ながら帰ろうとか言いだしたもんだからなかなか城まで帰れない。暫くは物珍しそうにあっちへちょろちょろこっちへちょろちょろしていたからよかったもののだんだん疲れてきたようでおんぶしろと命令してきた。頼んできたのではなく命令してきた。何様?王子様。くそうこのガキ…!



「もう車呼ぼうか」


「ダメ。ほら、あの店行けよ」


「………」




なんやかんやで結局城に着いたのは夜。背中の子供はいつの間にか寝てしまっている。
こうして見れば年相応のかわいらしい顔…。起こしてしまわないようにそっと部屋まで運ぶと業者のおかげで綺麗になったベッドの上にゆっくり寝かせた。





桃色の頬にくちづけを






090412 題;DOGOD69


[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ