短編いろいろU

□今日だけ冬の寒さに感謝
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任務に行く途中に雪が降りはじめた。一緒の任務に就いたスクアーロと寒いねーとか言いながら任務先の豪邸へ。
そのまま雪は降り続けていたみたいで任務を終えて帰る頃には少し積もっていた。



「明日になったら雪だるま作れるかな」

「さぁどうだろうなぁ…」



雪がハラリハラリと降る中で迎えを待っているけどなかなかこない。あれー…?いつもならすぐにくるのに。
スクアーロが痺れを切らして電話をしてみたらどうも車が渋滞してて迎えが遅れるらしい。



「途中まで歩いて帰ろうよ。せっかく雪も降ってんだし」


「まじかぁ…」




スクアーロは嫌そうだけどほっといて歩きだしたら渋々着いてきてくれた。
さすがスクアーロ。なんだかんだ言って優しいんだから。




「へへー!雪やこんこん、あられやこんこん〜」


「いい歳こいてなにはしゃいでんだぁ…転けても知らねぇぞぉ」


「いだっ!!」





スクアーロの注意を余所にスキップしたりくるくる回ってみたりしているとそのまま滑って思い切り腰を打ち付けてしまった…い、痛い…しかも恥ずかし…
スクアーロへ視線を向ければほらなと言わんばかりにため息を吐かれた。
恥ずかしさから熱が顔に集まり頬に色をつけ、慌てて立ち上がろうとしたらスッと伸びてきた大きな手。その持ち主のスクアーロはどこか照れ臭そうに前を見ていた。




「ほら、捕まっとけぇ。また転けられたら困るぜぇ」

「…へへ、あざーす」



手を握り腰を上げると雪塗れになったお尻を叩いた。体温で溶けてしまった分がズボンに染み込んでちょっと冷たかったけどスクアーロの手が暖かかったからそのままぎゅっと腕に抱きついた。




「じゃー帰ろうではないか!」







今日だけ冬の寒さに感謝




100116 題;にやり


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