FFX-2 Novels
□伝えたかった言葉
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――キミが帰ってきた。
それは私が本当に本当に願ったことで…
一段落して、ようやく落ち着きを取り戻すにはかなり時間がかかった。
まずはこれからのティーダの身なりを決める。
「お前、もちろんブリッツやるよな?な?」
帰ってきたエースを再びチームに必死に誘うワッカ。
それはそのはず、彼がいなくなったオーラカはまた弱小に逆戻り。ワッカは監督として、頭を抱えていた。
「あんた、まだ帰ってきて早々よ?そんなこと後回しでいいじゃない。今はまだ他に決めることがあるでしょ?」
ルールーはワッカにきつめに言った。
「でもよぉ〜…」
「…でも…なに?」
やっぱなんでもねぇと慌てて手を体の前で振るワッカ。今もまだルールーには逆らえないらしい。
そんな普通の会話を聞いてるだけでも嬉しい。こんなこと、もうないかと思ってた。
俺の隣にユウナがいて
ユウナの隣に俺がいれて
そんなことを考えながらティーダは軽く笑った。
「どうしたの?」
隣にいるユウナが聞いてくる。
「いや、幸せだなと思って。」
「幸せ?」
ユウナが首を傾げる。
「こうやって普通でいられるのが。ユウナがいて、ワッカがいて、ルールーがいて、みんながいてみんなが笑ってる。それが嬉しくてさ」
私も同じだよ…とユウナが言った。
キミが帰ってきたことが嬉しくて…キミの隣にいれるのが幸せすぎる。