FFX-2 Novels


□年齢
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ある日、練習が終わって家に帰ると、ワッカが書類らしきものを届けにきた。

「なにこれ?」

いきなり渡されても…って感じだったけど、

「ブリッツの登録用紙だ。明日までには書いといてくれ」

じゃ、とワッカは家を後にした。

「ブリッツの書類?」

「最近出来たんだって。キミが二年前、急にビサイド・オーラカに入団して活躍しちゃったから。」

何気なく口にした言葉に、ユウナが答えてくれた。

「どういうこと?」

「二年前、オーラカに負けたチームがね、"あんな選手がいるのは聞いてない!反則だ!"
って抗議したらしいの。」

「なんだ〜それ?負けた腹いせじゃん。」

お互いがクスクス笑った。

「それで、大会の二ヶ月前に選手の登録用紙を提出しなきゃいけないんだって」


ふ〜ん。なるほどね。


「とりあえず書くから、ペン取ってくれる?」

「あっ、うん。ちょっと待って」


はい!っとユウナがペンを渡してくれると、俺は書類に必要事項を書き始めた。


名前…ティーダっと。
所属団体…ビサイド・オーラカ
年齢…1……?



年齢…そういやおれって今、何歳?


「ユウナ」


「何?」


…待てよ。

"俺って今、何歳?"

って聞くのもなんかバカみたいじゃないか?

「いや、やっぱなんでもない」

少し不思議そうに首を傾げていたが、あまり気にしてない様子。


―さて…どうすればいいんだ?
17歳って書くか?いや、やっぱり19歳?
いやいや、間をとって18歳か?



う〜んと悩んでると、ユウナが近づいてきた。

「何考えてるの?」

ユウナは俺に聞いてきたが、机の上にあった書類が『年齢』の部分で止まっていることに気付いた。


「そっか…キミって今、何歳なんだろう…」

う〜んとユウナまで真剣に考え込んでしまった。

だけど、いくら考えても答えは出てこない。
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