FFX-2 Novels


□男の”さが”
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「ビサイド・オーラカの栄光とともに、この選手が帰ってきた!
ティーダーーーーーー!」

「ワァァァ…
ティーダ!ティーダ!ティーダ!ティーダ!…」


ーーーーー


「すっご〜い…!」

「やったね!ユウナん!」

ブリッツの決勝戦。
今年もルカ・ゴワーズの優勝が予想されていた大会だが、それはティーダによって阻まれた。

ユウナも応援に駆けつけ、ビサイド・オーラカは見事優勝。
ティーダコールで幕を閉じたのだ。

試合が終わり、興奮も冷めやらぬまま選手控え室に直行するユウナ。


「あっ、ちょっと待って…
行っちゃった。」


一人残されたリュックに、見覚えある男が話しかけてきた。

「よぉ〜!シドの娘!」

「ギップル!?」

驚きを隠せないリュックの様子を見て、ギップルはケタケタ笑う。

「どうしてこんなとこにいんだよ?
男?」

ニッと笑いながら聞く。
「そ…そんなわけないじゃん!
ギップルこそどうしてここにいるのさ!」

「スタジアムのメンテナンス!
んで、お前がいたからさ。またからかってやろっかな〜って」


相変わらず笑いの止まらない男に少しばかり苛立ちが募る。



「リュック〜!」

手を振りながら控え室に行ったユウナが帰ってきた。
その隣には今日のヒーローがいて。苛立ちがすぐに収まった。

「ゴメンね!急に一人にしちゃって」

「そうだぞユウナ様!こいつ一人でさみし泣きしてたんだから」

「ちょっと何言ってんの!?」
と言いたかったが、話が途切れなかったから喉から出るとこでしまい込んだ。

「ギップルさん!?お久しぶりです。お元気でしたか?」

「おぉ〜元気元気!
ってユウナ様…隣のこのお方はティーダ選手ではありませんか!」

ギップルがからかうようにふざけ口調で言う。

「えっと…それは…」

頬を染めてどもるユウナ。

「ユウナんと付き合ってるんだから当たり前でしょ。ユウナんもそろそろ慣れなよ」

リュックの言葉が少し冷たいように感じた。

「…ごめん。」

「なんでユウナ様が謝る?
ティーダ選手!俺、ギップルってんだ!よろしくな!」

ティーダに軽く自己紹介をしてから挨拶を交わす。

「ティーダでいいよ。堅苦しいから」
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