FFX-2 Novels
□wedding
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多分、私は今日誰よりも幸せだ。
純白のドレスに身を包み、隣には私の求める人がいる。
こんなに幸せでいいのだろうか…って思うくらい。
「ほぉ〜…ユウナん綺麗だねぇ〜!こんな綺麗なお嫁さんがいて、キミは幸せ者だね〜」
肘で彼を小突きながらリュックがからかい混じりに言った。会場は賑やかで、一通りの儀式が終わったところだった。
「実はさぁ…俺達だけ幸せすぎていいのかな、なんて思うんだよな〜」
「あっ、それわかるかも」
私も同じだから。幸せすぎで逆に誰かを不幸にしてるんじゃないかって思うくらい。
「幸せすぎで逆に誰かを不幸にしてるんじゃないか…ってさ」
「実際にしてるんじゃないか?いまやスピラの二大スターだからな」
彼の言葉にパインが返す。珍しく冗談のような口調で。
「だよね〜!お互いすっごい人気者だからね!あちこちの人が失恋してんじゃないの?」
それでも、私が幸せならいいやって思ってしまうなんて、私も変わったなぁ。
それだけ彼のことしか目に入らない。
「ユウナ。おめでとう。」
話は一旦終わって、パインが祝福の言葉をくれた。
「やっぱりユウナは綺麗だな。」
「でしょでしょ!?パインも思うよね!」
「あたしも大切な人を見つけたいもんだな。」
パインがそんなこと言うなんて意外だった。
「おっ!?パイン先生もとうとう恋の予感ですか!?」
「…シメる!」
なんだかパインは最近表情豊かになった気がする。本音のようなものが出てくるようになった。
「パインならすぐ見つかるよ。」
今のパインを見てそう思った。
「さぁ、二次会に移るか!」
彼の掛け声で、私たちは二次会に向かった。