FFX-2 Novels
□”月”と”太陽”
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「ねぇ!ちょっと来て!」
見せたいものがあった。空をふと見上げて、すぐに彼を呼んであげようと思って。
「ん?どうしたユウナ…って、おい!」
「いいから、早く!」
彼の言葉を遮って私は腕を引っ張って彼を外に連れていった。
「ほら!見て!」
空には満天の星が広がっていた。大きな星から小さな星まで。
「すっげー…」
「綺麗でしょ?私、こんなに素敵な星空は初めて。」
どこまでも続く空を、点々とする星が月と一緒に夜をまた美しくさせる。
「ザナルカンドも、こんな風に星が綺麗だった?」
キミのことはまだまだ知らないことが多すぎて、時々寂しい気持ちになることもある。
いろんなこと聞いてキミを知っていきたい。
「う〜ん…町自体が明るかったから、こんなに綺麗なのは初めてかな。」
両腕を後ろについて座っている彼の横顔が、すごく魅力的で見入ってしまう。
「どうしたッスか?」
「あっ、いや、なんでもないよ」
ついボーっとしてしまった時に話しかけられて、少し驚いた。
しばらく二人で座りながら上を向いて、どこまでも広がる空を眺めていた。