FFX Novels
□あなたなしで…
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逢いたい―――…
――――――――――
―ビサイドの沖にユウナんが座ってて
海を眺めているのかボーっとしているのかわからない。
あいつがいなくなってからまさにもぬけの殻状態の日々
砂浜にしゃがんでるユウナんに近づく。
砂に何か書いてあるのに気付く。
「逢いたい」
って一言。
ユウナんの気持ちが直接感じ取れてしまう四文字。
やがてその字は波によって消されてしまう。
私に気付いたのかつぶやくように言った。
「私のこの気持ちも……いつかこうやって無くなっちゃうのかな?」
「時間が経ったら……彼のこと忘れちゃうのかな…?」
―なにも言えなかった。
ユウナんは
ユウナんは悲しみとかそんなレベルの話じゃない。
このままじゃダメになってしまう。
「ユウナん…ルカにいこ!!」
根拠はない。でも何かしないとダメな気がしたんだ。