偽り。(Novel)

□第1話
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 1人の女顔の少年がニスラ帝国の紋の入ったハードレザーと細身の長剣を身につけて夜の街を歩いている。

 その紋は騎士団危険処理部の紋であった。入るのが最も難しく、命を失う可能性が何処よりも高い。

 ハードレザーなどの武具が無ければ、皆、その少年が水商売に手を染めようとしていると思っただろう。だが、その武具がニスラ帝国の騎士団の一員である事を示し、水商売に手を染めようとしているのではないことが分かる。

 その少年は一軒の店の前で足を止めた。中に居る人が目的だが、決して店員ではない。同じ部団員である、とある人物を連れ戻して来いと部団長から命令を受けたのだ。







 だが、どうしてもこういった店に入ることに抵抗がある。





























 ドアノブに手をかけ、深呼吸をする。
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