氷か太陽か(Novel)
□第3話
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「ねえ!!この家が良い!!」
「え…ちょっとここは…完璧少女趣味は却下。」
明らかにピンクと白を基調とし、レースをふんだんに使ってある部屋だ。
「じゃあここ!!」
「…遠慮しなくて良いんだけど」
あまりにも安すぎる小さな家。
「ここはどう?シャラ」
カイは白を基調とし、落ち着いた感じの2階建ての家を指した。
「あ!!良い♪・・・でもローン高いよ?」
「大丈夫。僕の棒給と比べてみても4分の1に満たないし」
笑顔で言うと、驚いた顔をされる。
「え?!棒給っていくら貰ってるの?」
「ん…大体月80万シャーン?」
「…騎士ってそんなに儲かるの?!」
シャラは文字通りカッと目を見開いている。
「いや、隊長の補佐してるからだよ」
シャラのテンションに着いていけなくなりそうだ。
「あ、明日は新しい騎士の募集だから遅くなる。」
「…話逸らしたよね?別に良いけど。遅くなるって…?どれくらい?」
「ん…新騎士の入寮手続きとか指導とか色々あるし深夜になるかも」
「…そんなに?」
シャラが不安そうだ。