氷か太陽か(Novel)

□第4話
1ページ/19ページ

「カイ補佐官っ!お客様が…」

「あ?…分かった。有難う、サジ」




あの頃から約2年。

カイはバージスの補佐官という役についていた。任務内容は以前と変わらない。

バージスもあの駄目隊長キャラで隊長の役を続け、ファズはカイと一緒に副隊長としてバージスの補佐をしている。

以前とさほど変わっていないが、変わったところといえば…








「カイっ♪」

「シャラ!来るなって何度も言ったろ?」

「だって…。……あ、お弁当持って来たよ!!」

シャラは今、以前カイが言っていたシックなカフェで働いている。そして…

「今日は良いって言ったろ?忙しいから」

「だって…妻らしいことしたいじゃん?」






そう、2人は夫婦となっていた。



「…全く――「おおシャラちゃん!」

「あ、トムさん!」

トムが走ってきた。

「久しぶりだなー」

「何言ってるんですか?昨日も会いましたよ」

「ああ、そうだっけ?」

カイはトムを睨んだ。

「おおっ!怖ぇ!旦那さんがご立腹だぜ?!」

「…トムさんに怒ってるんですけど」

「相変わらず丁寧語だなぁ!上司なんだから普通に話せよ」

カイは溜息をついた。

「そう思ってるならトムさんは丁寧語にしてください」

「あ、じゃあ今のままで!」

カイとシャラは同時に溜息をつく。

「トムさん、隊長に似てきましたね」

「っぇ…それは困る…」

3人は顔を見合わせて笑った。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ