氷か太陽か(Novel)
□第5話
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「けど…死ぬかもしれな―「お、…2重でかけたのにもう起きやがった」
「…悪いですか」
上半身を起こし、頭を掻いているカイは不機嫌そうだ。
「いや。…凄い免疫力だと思ってな」
「……「おい、ふらつく前に寝ろ。熱は疲労もあったから完全には下がってないから」
「…あ、カイ!毒は抜いたけど傷はまた…―「何度も?」
「そゆこと」
トムは近づいて服を脱がした。
「〈癒〉」
「………………」
「おいっ!」
トムは倒れかけたカイを支えた。
「…お前さあ…俺、昨日言わなかったけど熱あるの知ってたんだぜ?」
「…」
「………無理するな」
「は…い」
それだけ言うとカイは目を閉じた。