氷か太陽か(Novel)
□第7話
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「隊長ー。カイ部屋から出てきませんよ…」
マストがバージスに呆れたように報告する。
「あ?あの馬鹿…ありがとな、マスト」
一瞬怖い顔になったバージスだが、何か思いついたのかにやりと笑った。
「…何を考えている?」
“分かっているが…”と言いそうな物腰でファズが問う。
「そりゃあ勿論カイに制――「裁は止めろ」
バージスの言葉を遮って言うファズ。
「じゃあ何すれば…」
「普通に話せ。」
「面白くないだろ!」
バージスは踏ん反り返って言う。
「面白くなくて良いんだよ…」
ファズはもう呆れている。
「そうですよ、ファズさんの言う通りです」
マストもファズに賛成する。
「…バージスが行くと何するか分からないから俺が行く。」
「ちょっ待――「行ってらっしゃい」