氷か太陽か(Novel)
□第2話
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「じゃあ、行くぞ。トムと俺、カイ、あとは2班の奴。入るぞ」
『はい』
計8人で中に入った。
「残りの者。此処の周りを囲め」
『はい』
中に行くとすぐ、気配が読めた。
「…50人位ですかね」
「…お前早いよ。俺まだ掴めて…あ、確かに50だな」
『…そんなに?』
「ああ…ん?でも女が…2人。」
「…おかしいですね」
カイも首を傾げた。
「…っ!…隊長、人質かもしれません。」
嫌な予感がする。
「何でだ」
「………気配が、シャラに似てるんです」
「なにっ先を越されたか」
…†…
「侵入者はいつ此処に着くかな?」
黒マントの男は柱に縛り付けられた女達を眺めながら言った。
女は、勿論人質。
カイの予想通り、1人はシャラ。
誘拐されたのはカイ達が出て行ってまだ時間が経っていない時。
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「…シャラ、洗濯物を干してくれ」
シャラの抜け殻のような姿を見かねて、シャラの父が言う。