氷か太陽か(Novel)

□第5話
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「カイ…昨日も熱あったんですか?!あたし…気付けなかった…」

シャラは悔しそうに言う。バージスはそんなシャラに優しく声を掛ける。

「気付かない方が、カイにとっては良かったんだ。俺にだって分からなかったし、ファズも分かってなかった。トムは癒師だから分かったんだ」

そう言った後、カイを見ると寝返りを打っていた。

「でも…」

「シャラの所為じゃないってこの人達も言ってるだろ?」

「そうよ、シャラの所為じゃないわ」

ライとマーはシャラを庇った。

「…この人達…か。俺、何かショック」

「俺もです、隊長」

2人がそう言うと怪訝そうに4人が2人を見た。

「貴方方は何者なんです?」

ライが尋ねる。

「酷いな…カイと一緒に前この宿に入ったのに…」

バージスは泣真似を始めた。

「俺、如何だっ―「覚えてるかよ人の事まで」

バージスは泣真似を止め、トムを鬱陶しそうに見た。

「……何か、覚えているような覚えていないような…?」

サーダがそう言うと他の3人も頷く。
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