拍手御礼文

□ら行
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ら:螺鈿

「お前なぁ…」
宍戸が手の中の髪留め見つめた
「お前の事だから、安物なんかじゃ無いだろ」
跡部が笑う
「特注品だ」
「誕生日でも無いのに…」
跡部が宍戸を呆れて見た
「お前は馬鹿か」
「…」
「誕生日だからプレゼントを贈るんじゃない」
跡部が宍戸の髪に触れる
「お前に似合うと思ったから、プレゼントしたいと思ったから贈るんだ」
宍戸が跡部の眸を見つめる
「笑う顔を見たいから」
じっと見つめて、笑顔で言う
「ありがと」
跡部も顔を綻ばせると宍戸の手から髪留めを奪った
黒の漆に細工が施された場所を七色の光で飾る髪留め
宍戸の艶やかな髪に映えると思った
良く似合うと思った
長い黒髪を留める
思った以上に似合う
宍戸を後ろから抱きしめ
目の前に晒された項に唇を落とした
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