KYO小説
□バレンタインの乱(?)
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今日は2月14日。
聖バレンタインデー。
乙女が青年にそれぞれの想いが詰まった"チョコレート"をあげる日――。
(今日は…辰伶の誕生日だっけ――)
俺はいつものように学校に遅刻した。
でも〔寝坊〕で遅刻したんじゃない。
辰伶にあげる"チョコ"を買っていて遅れたんだ。
"チョコ"を買ったといっても、20円のちっさい"チョコ"を3つ。
(これでもほたるにしては結構出費した方だったりする……)
ほたるは"チョコ"をポケットにしまうと学園にむかった。
俺は上履きに履きかえて教室にむかった。
学園の中はいつもより騒がしかった。
特に騒がしかったのが星徒会室。
俺はちょっと覗いてみる。
そこには仕事をする辰伶に何人かの女の子がたかっていた。
「辰伶くんっ!これ食べてっvV」
((ブチっ))
「キャーっ!!私の辰伶にそんなもの渡さないでよ!!」
((ブチっ))
「辰伶っこんな小娘など相手にするな!!そんなのより私の"チョコ"を食べてみてくれっ」
((ブチっ))
その女の子の中には歳世も…。辰伶が何も反抗しないで女の子に囲まれているのでムカついたほたるはついに声を発した。
「ちょっと…辰伶から離れてよ」