KYO小説
□聖★Valentine&誕生日
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今日は女の子が心をこめて作ったチョコレートを大好きな男の子に渡す特別な日。
そんな日に生まれたのは五曜星の水を司る辰伶。
今日は誕生日ということで任務も無い。大方太白が考慮してくれたのだろう。後で太白にお礼をしに行こうと辰伶は心に決めた。
そんな辰伶は朝から侍女達を払い、台所で何やらゴソゴソとしている。
辰伶はエプロンとバンダナまでつけていた。
「チョコなんぞ作ったことも無い俺が…まさか作ることになるとは…」
そう言いながらも少し幸せそうな辰伶。
今はボールにチョコを入れ、熱湯で溶かしている最中。
一方――…。
「あ…毛虫…」
お決まりの散歩コースで毛虫を見つけたほたる。毛虫をツンツンと棒でつつきだした。
そんな時にふと思い出す。
「あ…今日って確か辰伶の誕生日だよね…」
すくっと立ち上がり、何を思ったのかカランカランと下駄を鳴らしながら走っていく。
そして辿りついたのは…。
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