待望の「エボXの普通車バージョン」の登場だ。カテゴリーも価格もレガシーB4GTと真っ向勝負だ。大きな期待を胸にディーラーへ足を運んだ。…またまたガッカリである。エボXと見違える外観は大人が乗るスポーツセダンとしては子供っぽ過ぎるし、内装の安っぽさは軽自動車以下。Aピラーの半分、ドア内貼り、ダッシュボードやセンターピラーなんかも固いプラスティック製なのには呆れる。内装では、決して自慢できないB4にさえ遠く及ばない。標準ではオーディオさえ装備されていないのだ。
では試乗してみよう。たしかにエボXより「普通の車」にはなっており好感が持てる。自慢のツインクラッチミッションはトルコンATに比べると明らかアクセルにダイレクトに反応し小気味良い。エンジンはB4に比べると低速トルクがある。ステアリング特性はエボXのヨーコントロールがないため自然なコーナリングで馴染みやすい。
では完璧か?いやいや、まだまだ荒っぽい。エンジンやミッションからの騒音はかなり盛大に入室するし、固さ自体はB4と同等だと思うがビルシュタイン製ダンパーのB4と比べると明らかにカドがある乗り心地だ。またミッションはシフトダウンが頻繁で落ち着かない。
結論から言えば、この車もエボXと同様に飛ばす事を第一に作られているようで、洗練された大人のスポーツセダンとは到底呼べない。

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