全く過去のイメージを払拭したようなランエボX。見た目は以前よりはマシとはいえ依然として三菱伝統のガンダムチックなデザイン。もとのギャラン・フォルティスがスタイリッシュなだけに、何故ここまで子供じみたデザイン処理をするのだろう。
ドアを開ける・・ガッカリである。かろうじてシートが只者ではないと主張してはいるが、全体的にはベース車と全く同じでプラスチッキーだし、とてもじゃないが300万円以上の車の内装ではない。
では試乗してみよう。良くも悪くも「物凄い!」。まさにこれが感想である。乗り心地はまさしくガチガチ。ストレートでも常に体は上下に揺振られ、ステアリングの微少蛇角にも鋭敏に反応する。エンジンも電子制御の設定で(?)右足に鋭敏に反応し、エンジン音は盛大に室内にこだまする。まだ乗った事はないがシビックTYPE−Rを少しマイルドにした感じではないだろうか。とにかく各部分の剛性が非常に高いのだ。ステアリングを切り込むと、これまた「凄い」のだ。切ったら切っただけ、と言うか切り込んだ以上に曲がる。それも強力に。様々な電子制御が人間の意志とは別に働いているようで、まさしく機械的である。アクセルを踏んでステアリングを切れば車の方で勝手に曲がってくれる。だから速いことは滅法速いのだが限界が見えず正直恐いし、車の挙動と対話するような楽しいものではない。結論はワインディングやサーキットをガンガン攻めるには向いているが、普段この車で過ごす事は正直ゴメンだ。(→インプレッサSTI参照)その意味ではレーシングカーに近いかも知れない。
やはり思うのだが、マスメディアが「乗り心地は悪くない」と評価しているのを見ると「この人達は本当に乗ったの?」と疑うのだ。もしくは余程固いのが好きなのだろうか。

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