外観、内装ともまさしくスポーツカーの典型。質感も非常に高いし、インパネや本来リヤシートがある位置にそびえるパフォーマンスバーの演出も程よい。
エンジン(試乗したのは3.5L時代)はパンチこそないが大排気量のNAらしくみっちり詰まったトルクを伴い硬質で緻密な振動を伴いスムーズに回転を上げ、スピードも伸びやかに上昇する。
乗り心地は大変良い。ビシッと締まってはいるが角のない堅さで心地よい。ステアリングを切り込むと、明らかにスポーツセダンとは異なる動きをする。表現するのは難しいがタイヤによって曲がるのではなく、車自らの意志で曲がっているとでも言えるであろうか。どこにも、どのタイヤにも無理が働いていないし、どのサスペンションも突っ張っていないコーナリング感覚である。これが別項の「スポーツカーとスポーティーカー」の違いである。
欠点を挙げれば前225/45、後245/45の幅広扁平タイヤの影響からか、ちょっとした路面の変化を忠実に拾いチョロチョロすること。そして1台で生活するには余りにも不便な2シーターでおまけに荷室が事実上ないことか。
しかしほぼ完璧な印象でさすが日本を代表するスポーツカーであった。そのわりには印象が薄い気はするのが残念だ。

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