想い
□心の中と現実@
3ページ/33ページ
【きもち】
想いとか、願いとか、祈りとか、誓いとか、そんな気持ちを伝えるのが、とても苦手だった。
言葉が浮かばない時もあるし、その言葉を使う勇気が無い時もある。言葉が溢れてまとまらない時もあれば、言葉にできない時もある。
書くことも、話すことも、聞くことも、下手過ぎて嫌気がさす。
感情を、出せなかった。
だから、涙も出ない。
過去2回の自分の卒業式も、過去4回の誰かの卒業式も、泣かなかった。いや、泣けなかった。
最後の中総体も、去年の高総体も同じ。泣きそうな気分にはなっても、泣くまでいけなかった。
と、思う。
実際、記憶も曖昧になってくる。あの時は、ただ必死だった。
今年も、泣かないのだろう。泣けないのだろう。
そんな気がする。
だからって、何も感じて無いわけじゃない。
けど、きっと泣いてる人の方が、温かい人に想われるだろう。
そうなのかもしれないけど、泣くことが全てでは無い。
私はそんな時こそ、笑っていたいと思う。