ディスティニークロスロード

□第3章 やさしい少女
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第3章 やさしい少女

 神社でテストをつかんだところから何も覚えていない。何か落ちたような………………。そして落ちてから誰かに見られていたような。

「ううっ」うなり声をあげて和真は起きた。「あれっ、えーと神社についてテストをつかんでどうしたんだっけ。」

「うーん」祐樹も起きた。「…ここどこさっきの夢?」そこはベッドの上だった。だれかの家みたいだ。

「山でもふもと近くだから家もあるよね。神社もふもと近くだったし」祐樹が言った。

「あっ気がつきました。」聞きなれない声だ。声がしたほうを向くと、きれいな金髪の少女が立っていた。

同い年ぐらいだろうかそのぐらいの年齢だ。金髪はどうやら地毛らしい。ハーフだろうか。どうやらこの子が寝かせてくれたようだ。

祐樹は言った「ありがとう、ところでここはどこですか。」少女は答えた「ここは、あなたたちが倒れていた神社の近くの私の家です。」

「たおれていた?」和真が言う。「ええ、家に帰る途中に神社を通りかかったら汗だくで、倒れていたあなた逹を見たのです。

救急車を呼ぼうと思ったけどただの疲労だったので家に寝かせることにしました。いったい何をしていたのですか?」

「あっ」と和真が言う。そこで祐樹が「ということは医療に詳しいのですか?」「はい、父が薬剤師で母が看護師です。」

祐樹は腕時計を見た。時間は4時だ。そしてケータイのGPSで現在位置を確認する。「あっ、隣町まで来ちゃった。

でも数十分で帰れるよね。」と安心したその時、「自転車の鍵がない」と祐樹が言った。

「たぶん、家に運ぶ途中に落ちたのだと思います」「じゃあ探しに行こうぜ。」と和真。「じゃあ私も行きます。」

「あっ、ありがとうございます。そういえば名前まだでしたね。」と祐樹。

「俺、本多和真 高校1年で16才」「自分は中西祐樹同じく高校1年生で15才」

「私は、星川真美。私も高校1年生で16才です」

「よろしくな!」「よろしく。」「こちらこそよろしくおねがいします。」

和真、祐樹、真美の順番であいさつし、この後、2人は帰ることもすっかり忘れ、みんなで楽しそうに話してしまった。この少女の秘密も知らずに。

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