ディスティニークロスロード
□第4章 少女の秘密
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第4章 少女の秘密
「両親に外国人がいるの?」和真が少女の金髪を見て質問した。
「ええ、父が日本人で母がイギリス人です。」その答えを聞いて、祐樹が少し表情を変えた。
だが、表情をすぐ戻して腕時計を見た「あっ、もう5時半帰らないと。」
「じゃあまた今度。遊びに来るよ。」と和真が言ったその時。「かぎ!すっかり忘れてた。」祐樹が思い出す。
そして更なる事実に気がついた。「テストもない。」しかし「テストはありますよ。一緒に落ちてたのであなたたちの持ち物だと思ったので、でも鍵は見てません。」
「思い出したことだし、行くか。」和真がそう言った。しかし、真美が「2人とも疲れています。鍵なら私が探してきます。
さっき手伝おうとして言うのもなんですけど。二人は休んでください。」「大丈夫だよ、これくら…」
ガコッと音がして和真のひざが曲がってその場で立てなくなった。「やめとけよ俺もお前も、だいぶ疲れているんだよ。ここはお言葉に甘えよう。」
祐樹がそう言ったので和真がしぶしぶうなずいた。「じゃあ探してきます。」
そして数十分後、「ありました。」どうやら見つけてきたようだ。「じゃあもう失礼するよ。」と祐樹が立ち玄関に向かったとき、「じゃあ、これ持っていってください。」
2人は、ある袋を渡された。中身は、クッキーだ。すると和真が「いいの、もらっちゃって。」
「ええ、両親に作ってたのですけど、たくさん作りすぎてしまったので。」
「じゃあ、いただきます。」と祐樹。「また遊びに来るよ。」「今日は遊びに来たんじゃなくて、助けてもらっただけだから(また)はないだろ、今度だろ。」
「…細かいことは気にしない。」「さよなら。」「また今度。」と二人は、外へ出た。
そして2人は、神社に置きっぱなしの自転車のかぎを開け自転車に乗る時、祐樹は神社の方を見てまた少し表情を変えた。
(あの娘、何か隠している。)祐樹はそう思っていたが、さっそくクッキーをほおばっていた和真を見て表情を戻した。