□出逢えた奇跡にもう息が止まりそうだよ
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自分がなるはずだった



太陽の翼…最初は信じていなかったが

あの少年…いやアポロが来てから自分の太陽の翼への執着心があったことは堕天翅との戦いで明白になった

太陽の翼…

私は一体どうしてしまったんだ?

アポロを見ると自然と熱くなってくる

嫉妬…なのか…それとも別の感情

夢に見るのは自分がセリアンで

セリアンはシルヴィアの筈なのに

過去生のリンクを疑う

自分の過去生はアポロニアスではない

父上と母上は…

大事にしたのはシルヴィア

過去生があるシルヴィア

自分は勿論大切にされた

けど

過去生が無い自分

どれだけシルヴィアを大切にしているか

わかってしまう

暫くシルヴィアと間を置いた時期もあった

自分は不必要…

要らない存在…

王家の恥…

でも太陽の翼に怨みをもった時さえあった






アポロと喧嘩した時にリンクがあった

過去生の

やっぱり自分はセリアンで…しかも恐ろしい過去生

アポロニアスの羽根が

引きちぎられた

自分のせいで

アポロニアスにあった綺麗な羽根

恐ろしい…恐ろしい…

でもたった一つだけとてもいい過去生を見た

アトランディアの前

2人で抱き合ったあの日








自分の詩を見ながら

考えた

奇跡…

自分はなにも分からなかった過去生

たった少しの前進

奇跡に値するのかは分からない

でもその奇跡に縋りたい気持ち


シリウス・ド・アリシア

アリシア家の直男


  〜シリウス篇〜
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