星
□この戦い
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「アポロ!司令室に行くわよ!」
戦闘に入ったらここは火の海になりかねない
早く司令室に行かないと…
『待ちたまえ』
頭に鳴り響いてくるような声
まさか…
振り向くと、堕天使の頭翅がいつの間にか現れた
『基地内、堕天使が侵入!』
今更の放送
「アポロ、急いで!」
頭翅からアポロの方に向き直ると、いつの間にかアポロを押さえ込んだ頭翅がいた
「シ…ルヴィア」
「ちょっと…アポロを離しなさいよ!」
『こんなところには置いておけないのだよ、君は彼を知らないのかい?…セリアン』
「何言って…」
その時フラッシュバックが起きた
過去世の、セリアンとアポロニアスが愛したあの日、そして…
「アポロニアス…」
『そう、アポロニアスの転生身…太陽の翼』
太陽の翼…?
まさか…本当にアポロが…
「…ポロを…アポロを…離せぇぇ!」
念力を使ったが頭翅には届かないのか、当たらない
『彼はここに居るべきじゃない、居るべき場所に連れて行くだけだ、こんな穢らわしい地になど居させたくなくなったのだよ』
「ちっくしょ…離せ!コイツ…」
「待っていて!今からアクエリオンに乗って…」
『シルヴィア!アポロ!』
上から物凄く強い風が吹いた
見上げたらアクエリオンマーズが剣を頭翅に向けて威嚇をしている
「お兄様!」
『我々が来たからにはもう大丈夫だ、シルヴィア』
『何か不吉な予感はしていたんだけれど…』
『こりゃぁ…本気でいかないとやられるな』
ピクリと方眉が上がる頭翅の動きを、私は捉えた
『羽無しが…音翅』
上空からケルビム兵が出て来た
いつものケルビムではなく、雰囲気からヤバい
『はい、頭翅様』
ケルビムがアクエリオンマーズに突進をしに行く
『ぬっ…ぐ』
『羽無しめが!』
細長い剣で攻め立てるケルビム、マーズはそれを受け止めている
その隙に逃げようとする頭翅に私は
「逃がさない!」
『ふん…我々に勝てるとでも?』
「そうよ!」
私は空間から出来た武器を手にし、頭翅のいる空へと飛んだ
この戦いは私達に味方をしてくれるのだろうか…
〜end〜