□Crossing
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何故か高校生アスキラ×雪燐で





生徒会交流のため正十字学園に来たSeed学園生徒会長キラ・ヤマトと副会長アスラン・ザラ。
始めて来た他校は無駄に愉快な造りをしていて、アスランは好奇心旺盛の幼馴染み兼恋人のキラから絶対目を離すまいと、校内に入った瞬間固く誓った。

「すっごい広いね〜!娯楽施設も充実してるみたいだし」
「基本、セレブの通う学校ということだからな。寮制だし」
「セレブが通うってならウチだって一緒じゃん。見た?さっき通った場所からは観覧車まで見えてたよ!」
そういうことに関しては無駄に目ざといな、とアスランはキラに気付かれないように小さく舌打ちした。
「学校は学びに来る所だ。遊興施設の充実など必要ない」
「うわっ!頭固い!きみの言うことは正論だけど、勉強ばっかしてるのも、却って効率落とすんだよ」
「俺は落ちないぞ。それに機能重視のウチの学校は気に入ってる」
「だからこんなに四角四面の男が出来上がっちゃうんだよね。あの無味乾燥な建物で満足しちゃってるなんて、僕には信じられないよ!」
言っている傍から廊下の窓を開けようと手を伸ばすキラ。
「こら!勝手に触るなったら!」
鋭い声に一瞬手を止めたキラだったが、すぐに不満顔で振り返った。
「何だよ、丁度観覧車のあった方角だったから、ちょっと外見てみようと思っただけじゃない」
「駄・目・だ!」
アスランはすかさずキラを窓とは反対の教室側へと誘導した。並ぶ教室は古式ゆかしい造りだが、まぁそれほど奇抜なものではない。外がすぐ見える窓側を歩かせるより誘惑は少ないだろうとの判断だ。
こんなに見るもの全てが珍しくては、キラがじっとしていられるわけがない。





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