NARUTO
□Keep You To Myself*
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この国でうちは一族を知らない奴はいない。
俺はそんな一族の次男として生まれた。両親を5年前に亡くした俺たち二人は親父の会社を守るために必死になった。そして、今は俺の兄貴のイタチが社長として会社を運営している。
「お帰りなさいませ、若。」
「……あぁ。」
俺は家で若と呼ばれている。最初はヤクザみたいだから止めろって言ったのに誰一人として止めなかったのでもうそれに慣れてしまった。
日本様式の馬鹿ほどデカイ家には俺と兄貴しか住んでいないのに使用人は沢山いて、一応最初に俺たちの所へ挨拶には来るがコロコロ人が変わるのでもう顔すら覚えていない奴もけっこういる。
でもアイツだけはすぐに覚えた。否、忘れられなかったって言うほうが適切かもしれない。
「社長、若、これからお二人の周りの世話をする新人のうずまきナルトです。…………ナルト、お二人に挨拶しなさい。」
「う、うずまきナルトです。よろしくお願いいたします………。。」
俺はその太陽のような金色の髪と、空のような青色の瞳に目を奪われてしまっていた。
「うん。これからよろしくね。」
っと兄貴がナルトに返事を返し、それからナルトは部屋から出て行った。
「さて、サスケ。今日の分の仕事終わらせてしまおうか。……………サスケ??」
「……………あっ、はい。分かりました。」
そして俺は部屋に戻り、今日中に仕上げるはずだった書類には手を掛けずにそのままもうすでに敷かれてある布団に入り目を閉じた。
しんどかった訳じゃない。ただ、何も考えられなかった。何故か胸が高鳴っていた